グリーンファイナンスについて
本投資法人は、「環境・社会・ガバナンス(ESG)」へ配慮した資産運用を行っており、その取り組みの一環として、グリーンファイナンス(グリーンボンド、グリーンローン等)の実施を通じて、持続可能な環境・社会の実現を目指します。
グリーンボンド
グリーンボンドとは、環境に配慮した事業に充当される資金を調達するために発行する債券であり、一般的には国際資本市場協会が定めるグリーンボンド原則に則って発行されます。
グリーンローン
グリーンローンとは、グリーンボンドと同じく環境に配慮した事業に充当される資金を調達するための借入れであり、国際ガイドラインである「グリーンローン原則」に準拠したものです。
グリーンファイナンス・フレームワーク
グリーンファイナンスの実施を目的として、グリーンファイナンス・フレームワークを以下のとおり制定しています。
(1)調達資金の使途
本投資法人は、グリーンファイナンスにより調達した資金を、以下の項目に該当する資金に充当します。
- グリーン適格資産(※)の取得資金
- グリーン適格資産の取得に要した借入金の借換資金
- グリーン適格資産の取得に要した発行済の投資法人債の償還資金
- ※下記に記載する「 (2)適格クライテリア」を満たす既存又は新規の特定資産をいいます。以下同じです。
(2)適格クライテリアについて
適格クライテリアは、以下のいずれかの有効なa.~c.の認証又は再認証を、グリーンファイナンスによる資金調達日から過去 36 ヶ月以内に取得済み、又は今後取得予定である資産をいいます。
- a.DBJ Green Building認証における3つ星、4つ星、もしくは5つ星
- b.BELS評価における3つ星、4つ星、もしくは5つ星
- c.CASBEE不動産評価認証におけるB+、A、もしくはSランク
- ※グリーン適格資産の状況については、「ポートフォリオのグリーン化」ページをご参照ください。
(3)プロジェクトの評価・選定のプロセス
適格クライテリアは、資産運用会社のサステナビリティ推進会議(NMF運用グループ統括部長を委員長として構成される会議)にて策定され、投資委員会にて決定されています。
グリーンファイナンスにより調達した資金の使途対象となるグリーン適格資産は、NMF運用グループ及び財務会計部により適格クライテリアに基づき評価・抽出し、資産運用会社の決裁権限規程に基づき投資委員会又はNMF運用グループ統括部長の決裁を経て選定されます。
(4)調達資金の管理
本投資法人が保有するグリーン適格資産の帳簿価額の総額に、グリーンファイナンスによる資金調達時において算出可能な直近期末時点における総資産LTV(Loan to Value/総資産有利子負債比率)を乗じて算出された負債額(以下「グリーン適格負債額」といいます。)をグリーンファイナンスの残高の上限とします。グリーンファイナンスの残高が、グリーン適格負債額を超過しないよう管理します。また、グリーンファイナンスの残高が存在する限り、ポートフォリオ単位で充当済み資金を内部で追跡・管理します。
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グリーン適格資産総額 | 4,807億円 |
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LTV | 43.9% |
グリーン適格負債額 | 2,111憶円 |
※ | グリーン適格資産及びLTVは2024年2月末時点の値を記載しております。 |
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(5)レポーティング
a. 資金充当状況レポーティング
本投資法人のグリーンファイナンスに関する資金充当状況は以下の通りです。
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グリーンボンド発行残高 | 10,000 百万円 |
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グリーンボンド未充当額 | - |
グリーンローン借入残高 | 4,000 百万円 |
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グリーンローン未充当額 | - |
グリーンボンド
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名称 | 発行総額 (百万円) |
利率 | 発行日 | 償還期限 | 発行年限 |
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野村不動産マスターファンド投資法人 第4回無担保投資法人債 (グリーンボンド) |
3,000 | 0.53% | 2019年09月20日 | 2029年09月20日 | 10年 |
野村不動産マスターファンド投資法人 第6回無担保投資法人債 (グリーンボンド) |
7,000 | 0.54% | 2020年08月14日 | 2030年08月14日 | 10年 |
グリーンローン
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名称 | 借入金額 (百万円) |
利率 | 借入日 | 返済期限 | 借入年限 |
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住友生命保険相互会社 | 2,500 | 0.78474% | 2022年08月26日 | 2031年02月26日 | 8年 6ヶ月 |
日本生命保険相互会社 | 1,000 | 1.28875% | 2023年08月28日 | 2032年08月26日 | 9年 |
日本生命保険相互会社 | 500 | 1.42188% | 2023年08月28日 | 2033年08月26日 | 10年 |
b. インパクト・レポーティング
グリーンファイナンスの残高が残存する限り、各年の2月末時点における以下の指標を公表します。
- グリーン適格資産の物件数
- 取得した各グリーン認証のレベル
- グリーン適格資産の温室効果ガス(GHG)の排出量、エネルギー消費量、水消費量(※)
- ※グリーン適格資産の範囲および実績数値は、レポート提出時点のものを開示しております。
2022年実績までは、本投資法人が管理権限を有する部分を対象としておりましたが、本投資法人の環境におけるマテリアリティの変更に伴い、2023年実績以降は、温室効果ガス(GHG)の排出量、エネルギー消費量について、本投資法人が管理権限を有さない部分についても対象範囲を拡大しています。
なお水使用量については、2023年実績以降も本投資法人が管理権限を有する部分を対象といたします。
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単位 | 2021年実績 | 2022年実績 | 2023年実績 | |
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物件数 | 件 | 59 | 70 | 65 |
温室効果ガス(GHG)排出量 | t-CO2 | 25,848 | 29,674 | 43,123 |
温室効果ガス(GHG)排出量原単位 | t-CO2/㎡ | 0.0396 | 0.0439 | 0.0363 |
エネルギー消費量 | Kl | 15,012 | 15,904 | 25,236 |
エネルギー消費量原単位 | Kl/㎡ | 0.023 | 0.0235 | 0.0212 |
水消費量 | ㎥ | 226,879 | 305,654 | 322,260 |
水消費量原単位 | ㎥/㎡ | 0.3475 | 0.4525 | 0.5261 |
- ※取得した各グリーン認証のレベルはこちらをご参照ください。
外部機関の評価
本投資法人は、グリーンファイナンス・フレームワークの適格性について株式会社日本格付研究所(JCR)より「JCRグリーンファイナンス・フレームワーク評価」の最上位評価である「Green1(F)」を取得しています。詳細内容等については、以下のウェブサイトをご参照ください。
JCRグリーンファイナンス評価:https://www.jcr.co.jp/greenfinance/